踊る花嫁

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今日はサリーさんが高校受験を前にした時のお話だよー!

【怖い話】踊る花嫁

踊る花嫁

この話は、私が十五歳の頃のことだ。

そろそろ、呑気に学生生活を楽しめなくなってくる。

高校受験が、迫ってきていたからだ。

両親と、教職を目指していたガリ勉家の姉から、毎日のように、勉強しなさい!

と、言われつづけていた。

それなのに、本ばかり読んで勉強なんて、なかなか、手に就かなかった。

でも、まあ・・・それでも。

毎日のように、うるさく言われていると、それなりに、ストレスもたまり始めたわけで。

しかたなく、勉強をしたりしていた。

実に不思議だ。

本を読んでいる時は、真夜中を通したって、まったく眠くなんてならない。

それなのに勉強を開始した途端、猛烈な勢いで、睡魔に襲われはじめた。

頭を抱えるようにしたまま、うつら、うつら。

その上、なんだか、妙な夢まで見た。

それは、こんな夢だ。

私は、煌々と照る月の下に、佇んでいる。

薄蒼い月光が降り注ぐ中、目の前に広がっているのは、とても古めかしい、西洋の墓地だ。

苔生した石造りの十字架や、雨風に痩せ細った木製の十字架が、数え切れないほど、立っている。

枯れ萎れた花々が、それぞれの十字架の足元にあった。

それにしても、とても静かで美しい月夜だ。

私は、ぼんやりと、墓場を見渡していた。

あれ・・・?

向こうの方から、十字架の間を縫うようにして、真白いウェディングドレスを着た女の人が、ふわり、ふわりと踊りながら、近づいてくるではないか。

奇妙すぎる取り合わせだ。

古びた墓場に、ウェディング・ドレスとは。

ほんとうなら、怖くて、悲鳴を上げてしまいそうな風景である。

女の人は、とても幸せそうに、楽しそうにしているせいか、怖いというか、そういう感じではない。

今しも、歓喜の声をあげそうなほど、うれしそうに、踊っている。

とても、印象的だったのは、ウェディングドレスだけではなく、おめでたなのか、妊婦さん用のウェディングドレスだったと言うことだ。

ふぅん・・・。

なんだか、どこかで見たことのある顔かな?と。

ふわふわした、柔らかな月光の中を、女の人はいつまでも踊っていた。

はっとして、目が覚めると。

午前2:30。

変な夢を見たなぁ。

そして、ふと、思い出した。

あの、踊っていた女の人は、親の知人のご家族の娘さんだ。

また、どうして、墓場なんかで踊っていたやら。

それも、ウェディングドレスで。

夢は五臓の疲れからとも言う。

あまり、気にもせずに、そのまま、忘れていた。

そんな夢を見た4か月後のこと。

親の知人のご家族の娘さんが、結婚するという情報が入って来た。

それだけではない。

行き成りの結婚の理由に、娘さんの妊娠があったらしい。

今でいう、出来婚である。

家族は、全く判らなかったらしく、両家とも、大慌てで決定したそうな。

へぇ・・・ん・・・?

私は、思い出した。

あの夢。

お腹の大きな親の知人のご家族の娘さんが、ウェディングドレスを着て・・・。

ま、偶然かな。

だが、それから、二か月ほどしたある夜。

また、見てしまった。

蒼白い月光の中で踊る、花嫁さんの夢だ。

今度は、姉の友人の女の人だ。

やはり、西洋の墓場の中。

しかし、今回は、ウェディングドレスではなく、鮮やかな和装の花嫁姿だ。

でも、それは幸せそうにしているのだけは、前回と同じ。

華やかな内掛けをひらり、ひらりとさせながら、十字架が林立する墓場で、喜びの笑みを満面に浮かべながら、踊っている。

「またか」

夢の中で、私は思った。

翌日、姉に姉の友人の女の人の話をふると。

「ああ、あの娘、今度、結婚するんよ」

やっぱり。

その上、和装の神前結婚式で、その上、妊娠3か月・・・・。

「二回目ね」

二度目の偶然は、あり?

私はその後も、群れなす十字架の墓場で踊る、見知った顔の花嫁さんの夢を何度か見た。

そのすべてが、妊娠した花嫁だ。

結婚式の写真を見せてもらうと、夢で見た衣装と、全く同じ。

知人の女の人が、妊娠して、結婚する度に、墓場で踊る姿を見せられるのか?と思うと、ちょっと、もう、いいかなって気がしていた。

それが、なぜか、高校受験にも、なんとか、合格した後は、墓場で踊る花嫁さんの夢は、見なくなった。

どうして、西洋の墓場なのか?

どうして、妊娠している女の人ばかりなのか?

どうして、美しい月夜なのか?

いまだに、わからない。

お願いとお約束

怪談朗読をされておられるYoutuberの方々。
サリーさんの怖い話を朗読していただけたら幸いです。
その時は、一言ください。そしてHPのリンクを貼ってください。
約束だよ!!

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