視線

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実話怪談

占い師を長くやっていると、恐ろしい逆恨みをされる事が有る・・・。

【怖い話】視線

視線

占い業を始めてから30年以上。

けっこう困った事態もあった。

その中の一つだ。

あれは、もう、そろそろ秋かな、という、残暑も過ぎようかとしていた頃だった。

「なんとなく」

気のせいだと思っていたのであるが。

視線を感じる、という、妙に神経に障る日々が続いた。

後ろ、横からと、なにか、こう。

誰かから、じと・・・っと。

冷たいというか、重いというか。

嫌な視線を送られているような気がした。

なんだかなぁ。

「先生、また、鑑定お願いします」

その当時、上客とも言える、

Fさんから連絡があった。

Fさんは、既婚者だが、不倫相手がいる。

離婚して、不倫相手と結婚したいという。

不倫仲間からの紹介で、私の所へ来たのだが。

「ん?」

妙な感じが強くなった。

暗い視線が、ひりひりするくらい、睨みつけられているような。

Fさんを鑑定している最中も、絶え間なく、鳥肌が立つほど、

嫌な視線に悩まされた。

何とか鑑定を終えて、Fさんの後ろ姿が見えなくなったかと思うと、ぬっと現れた女性が、私の前に座った。

「え?」

やつれた蒼白い顔、唇の右端が、ひくっひくっと引き攣る。

あ・・・。

この視線だ。

この視線だった。

女性は、荒れた唇をきつく噛みしめて、怒りと憎しみを私にぶっつけてきた。

「あの・・・どなた?」

女性は、テーブルの上で、手が白くなるほど、ハンカチを握り緊めている。

たまに、ぶるぶるっと震えた。

女性は、信じられないような低い声を出した。

「あなた・・・、あの人に離婚した方がいいって言っただろ・・・」

「は?」

あ、そうか。

Fさんの奥さんであった。

こんなシチュエィションなど、真っ平だ。

しかし、不倫男、F氏の奥方は、私を完璧に逆恨みしているようだ。

「あの、ご夫婦とは言え、 プライベートですから」

「うるさぁいっ!!!」

奥さんは、金切り声をあげた。

私は、全身で驚いた。

周りにいた客たちはざわつき、レストランのスタッフも、

何事かとこちらを伺っている。

「別れないから! ぜったいに、離婚しないからな! 恨んでやる! 恨んでやる!」

奥さんは、怒涛の叫びをあげた後、レストランを出て行った。

それからも、厭過ぎる視線はつづいた。

私は、F氏が来た時、その事態を知らせたのだが。

「会社にも来ました」

奥さんは、F氏の人間関係を潰しにかかっているようだ。

まあ、元はと言えば、不倫を仕出かした、F氏が原因である。

何が腹立つというか、とうの原因には、何事もないという。

その周りにいる人間たちにだけ、何かと災厄が起こったり、

私のように、視線を感じたり、下手をすると、黒い影に付きまとわれたり。

「Fさん、あなたの彼女さん、大丈夫なんですか?」

聞くのが遅かったかもしれない。

「今、精神科に入院してます」

だろうな、と納得した。

不倫相手の奥さんが、どれだけ、情念が強いかなど、

知る由もない哀れなF氏の彼女さんは、精神科の病棟で、隙あらば、死のうとするらしい。

まだ、ご存命な奥様は、壮絶な生霊と化して旦那さん以外の人々に、甚だ迷惑なことに、祟りまくっているようだ。

「どうすればいいでしょうか」

「そうですね、祟るんなら、俺に祟れ!と言ってください」

「いやですよ!」

呆れた。

結婚した以上は、責任を取っていただきたい。

この不倫騒動の顛末は、

実はとんでもない事態で締め括られた。
と、この話の続きはまた後日。

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