禁じられた遊び

スポンサーリンク
Youtube

今日はサリーさんが子供の頃のお話だよー!

【怖い話】禁じられた遊び

禁じられた遊び


隠れ鬼とかごめかごめは、 母親から、遊んではいけない、と言われていた。

理由は後でわかったのだが、子供の頃は、ダメだと言われると、遊びたくなるものだ。

まだ、五歳。

遊ぼう、と言われれば、親に言われたことなど忘れてしまう。

私は、近所に住んでいた女の子たちと、隠れ鬼を始めてしまった。

それも、神社の森で。

「もう、いぃかい! もう、いぃ~かぁいっ!」

私は、わくわくしながら隠れる場所を探した。

まだ小さかったことだ。

ただ、神社の大木の後ろに背中をくっつけるようにして隠れたつもりになっていた。

鬼が探しに来れば、すぐに見つかってしまう。

心臓の高鳴り、生暖かい汗、こみ上げてくる面白さを噛みしめながら、鬼が近づいてくる気配に耳をすませていた。

「あきちゃん、みぃーつっけたっ!」

大木の向こう側で鬼が大声で言った。

「ひろちゃん、みっつけたっ!」

鬼は次々に隠れている子供達を見つけている。

私は、最後まで見つからずに、残ることができるかもしれない、と、気が高ぶってきていた。

残りは、2人と私。

「〇〇ちゃん、みっけ !」

「〇〇ちゃん、いたっ ! !」

2人の名前を忘れてしまったが、ついに私だけとなった。

「あぁ~、面白かった!!」

「ほんと!」

まるで、全員が見つかったような騒ぎ方だ。

「また、やろうや」

「うん」

私は、すぅっと心細くなった。

「お菓子買いに行かん」

「行く! 行こう ! 」

間違いなく、みんな私のことを忘れているようだ。

私は、唐突に母親からの言いつけを思い出した。

「あんたは、隠れ鬼とかごめかごめはしたらいかんよ」

心の何処かでわかっていたはずの言いつけだった。

みんなは、笑い、騒ぎながら、行ってしまった。

シーンと音がなくなり、風も止んだ。

体が、大木に張り付いたように動かないし、声も喉から出てこない。

たすけて!

と頭の中で叫んだ。

すると・・・。

うぅぅぉ~~・・・ん・・・ !

ぅうぅ~~~・・・!!

私が隠れている大木のすぐ側を何か黒く、もやもやとした塊が通って行く。

ずる・・・ずる・・・。

気が遠くな理かけていたと思う。体は動かない、声も出ない。

まるで、何かに捕らえられているかのようだ。

うぅぅ~~~ぉ~~・・・

呻き、唸り、よくわからない呟きにも似た声か、それとも音なのか。

ごめんなさい !

ごめんなさい !

もう、しません! もう、しません !

私は、涙をぽろぽろと流した。

長い長い時間のように感じたが、異様な何かは、神社の深い藪の中へ消えていった。

途端に大木は、私をぱっと解放した。

「あっ」

私は、前倒しに転んで声を出した。

転んだ痛みを感じるいとまはなく、その場から家まで、全力で走って逃げた。

荒い息をしながら、恐怖に飛び跳ねる心臓を御しかねていた。

「あ・・・」

軽く転んだだけのような気がしていたのだが、膝小僧に刺し傷のようなものが開いていた。

血がだらだらと流れて足が血塗れになっている。

母親が怖い顔をしてやって来て、私の腕を捉えて座らせた。

「隠れ鬼か、かごめかごめか」

母親は、重い声で聞いた。

「かくれんぼ

大きく溜息をついて、膝の傷の手当てをした。

「もう、ぜったい、したらいかんよ。 明日、神様にお礼をしに行かな」

もっと叱られると思っていたが、その一言だけで終わった。

あの異様な化け物よりも、母親の沈黙の方が怖かった。

どうやら、私は神社の御祭神から、守っていただけたらしい。

あれが通り過ぎるまで、私を匿ってくださったらしい。

私が、どうして、「隠れ鬼」と「かごめかごめ」を遊んではいけないのか?

それについては、また後日にでも。

お願いとお約束

怪談朗読をされておられるYoutuberの方々。
サリーさんの怖い話を朗読していただけたら幸いです。
その時は、一言ください。そしてHPのリンクを貼ってください。
約束だよ!!

コメント

タイトルとURLをコピーしました