賑やかな帰還

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サリーさんが体験した怖いお話だよー

賑やかな帰還

賑やかな帰還

この話は、私が福岡市に居座り始めたばかりの頃の話だ。

古くから住んでいる土地の人が多く、近くに大学がある。

必然的に、私のお客様も大学生が多かった。

なにせ、彼らは元気が良い。

退屈させておくと、ろくなことを考え付かないらしい。

ある晩のことである。

常連の大学生男子、E君から電話がかかってきた。

それも、22:30ごろ。

とうに、仕事の時間は終えていたし何事かと思えば。

「先生、俺ら、今からね、友達と心霊スポット行ってくるけん」

「は?!」

いや、まあ、どこに行くにしても、本人たちの自由ではある。

何より、なぜ、私に電話してきた?

「ありきたりかもしれないけどね。まあ、行かないほうがいいと思うし」

鉄板な警告をしたが、まあ、聞くわけもない若さと馬鹿さ。

「何人で行くの?」

「俺入れて、4人」

「まあ、とにかく気をつけて」

「わかっとぉ~!」

わかってないから行くんだろ。

自己責任じゃ、と思いつつ、
やはり、いい気持ちはしない。

なにせ、A君らが”行く”と言った場所は、そこそこの曰く付きである。

ましてや、私も、そこで、不気味な体験をしていた。

春には、満開の桜が美しい、お花見ポイントなのだが、夜間に行くものではない。

絶対に、行くものではない場所だ。

止めても聞かないし、一応、警告はした。

だが、しかし・・・。

けっきょく、人の好い私は、まんじりともせず、夜を明かしてしまった。

馬鹿野郎ども・・・。

私が住んでいた貸し一軒家の前は、大学生たちの通り道であり、たまに、学生たちが騒ぎながら通る。

男子同士も、女子同士も、さながら小学生並みに、楽しげに歩いて行く。

あの日も、そんな日であった。

女子大生の笑い声が家の前を通った。

いつもの昼下がり、いきなり、ドアがノックされた。

なぜか、ものすごく驚いてしまった。
どきっと心臓がでんぐり返った様な気がするほどで、一瞬にして、全身の鳥肌が総立ちになった。

なんだ・・・これ・・・。

椅子を立ってドアから覗くと、E君が、友人と2人で立っていた。

おお、無事だつたかな

また、女子大生の群れが通った。

ドアを開けると、A君とその友人は、元気溌剌な声を出した。

「せんせ~、何も出らんもん!」

「なんか気色悪いだけやった!」

よかったじゃないか、と思いつつ、部屋の中で、2人の武勇伝を聞かされた。

「まあ、ね、何もなくてよかったじゃん」

「せんせぇ~、俺ら、見に行ったんやけん、出らんやったら、どうしょうもないやん!」

アホか

また、家の前を笑い声が通る。

今日は、賑やかだな、と思って、 道路に面した窓のカーテンを開けた。

ん・・・

誰もいない。

右、左と見通しのいい通りを見渡したが、誰1人としていない。

きゃはははっ、きゃははっ、きゃははははっ!

呆然としていた私の前を笑い声だけが、また、通って行った。

冷や汗が、浮いた。

振り返ると、A君と友人が、笑いながら話している。

「今度さぁ、もっと性能のいいカメラ持って行こうや」

「お、いいねぇ!」

わかりきってはいたが、止めても無駄であった。

彼らが家を出た後、 私は、ドアに耳を当てた。

案の定、けらけらと高い笑い声が、E君たちについて遠ざかって行った。

なぜ、E君は、出かける前に、私に連絡をして来たのか。

その理由は、また次回にでも。

お願いとお約束

怪談朗読をされておられるYoutuberの方々。
サリーさんの怖い話を朗読していただけたら幸いです。
その時は、一言ください。そしてHPのリンクを貼ってください。
約束だよ!!

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