与作の夜バイト-事務所の留守番編

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今日のお話は消えた少年の続きだよー!

【怖い話】与作の夜バイト事務所の留守番編

与作の夜バイト-事務所の留守番編

これは、与作がよく理由がわからない、誰もいなくなった事務所の留守番のバイトに雇われた時の話。

ドレッド・ヘアーをもっさりとまとめて、ガードマンの制服。

どこのまともな警備会社が、こんな格好を許すのか。

とりあえずと制服と腕章を渡されて、どこどこへ行って、18:00から、翌日の9:00まで。

つまり、職員全員が事務所を出た後、翌朝の出勤時まで、そこにいろ、という仕事内容だ。

「何か貴重品でもあんの?」

愚問だ。

与作のような風体の男を雇った場所に、貴重品を置くはずがないではないか。

「さぁな、しらねぇけど、そんなのありそうに見えなかったぜ」

事務所から出さえしなければ、何をやっていても良い、とのお達し。

まったく、何の留守番をさせられているのか。

「それがよ、夕飯は、経費落としだから好きなの食っていいってことだったんだけどよ」

これまた、わからない。

与作のような怠け者には、至れり尽くせりではないか。

「でもよ、17:00までしか出前は来ねぇってさぁ、夕めしには早くね?」

夕食が経費で落としてもらえるのだ、文句を言うな。

まあ、何かの事情があるのだろう。

ちなみに与作は日本滞在中は、冬眠前のクマ並みに大食いだ。

早めの夕食で夜中を過ごせる訳が無い。

さて、ここからが問題。

与作は、試しに20:00過ぎくらいに、事務所にあったメニュー表にある食堂、4件に電話をしまくったらしい。

しかし。

「はいっ、T食堂です」

「お、開いてるじゃん、出前頼める?」

「はい、大丈夫ですよぉ」

そう、ここまではいいのだ。

なにがしかの料理を頼んで、配達先を言った途端。

カチャッ、ツー、ツー、ツー・・・

4軒が4軒とも、配達場所を伝えると、切られた。

空腹を抱えた与作は、しつこく電話をかけ続けたが、しまいには、どの店も話し中のままとなった。

さて、ここいらで、何だか、おかしい、と思えて当たり前だ。

だが、我らが与作は、ただ、ただ、空腹からくるイライラに、恨みのこもった独り言を大声でまくし立てていたらしい。

そして、ついに。

「おい、おいらだけどさ」

何と、与作は人の好い友人に電話をかけた。

そして、弁当とお菓子などなどを持って来い、と、傍迷惑な頼み事をした。

「しようがねぇなぁ、与作、今、どこいんの?」

本当にお人好しであったT君は、与作の暴君的頼みを聞いてくれたと言う。

弁当とサンドイッチとお菓子を買って、与作の留守番先に持って行くことを承知した。

が・・・。

来ない・・・。

待てど暮らせど、T君は来なかった。

与作の空腹から来るイライラは頂点に達し、何とまあ、すぐに戻ればバレないだろう、と食料を買いに行くことにしたと言う。

事務所のドアに鍵を掛けて、近所のコンビニへ向かった。

けっこうな量の食べ物をコンビニで購入していると、オーナーらしきオヤジが笑って話しかけてきた。

「たくさん食べられますねぇ、お客さん、休み中ですか」

「ああ、まあね、何だかしらねぇけど、出前が頼めねぇの」

「え?」

与作は、事務所での話をしたのだが、オヤジの顔がす・・・っと真顔になった。

親切なオヤジは、どうして出前を軒並み断られたのか、どうして、バイト料が格段にいいのに、空きがあったのか、を教えてくれたらしい。

まあも何となくわかるが、一応。

「で、何でなの」

与作は、うへへ、と笑った。

どうやら、なかなかの評判の事務所であったようだ。

事の始まりは、残業をしていた男性が、狂ったように笑う着物の女に抱きつかれて、気を失った事件。

出前に来たにぃちゃん達に向かって走ってくる6人の痩せさらばえた子供、そして、前の年、ついに。

理由はまったくわからないままに、職員が事務所で首を吊って自殺。

で、どうして留守番が必要だったかと言うと。

「どっかの誰かが入り込んで、自殺しようとするんだと」

何と、見も知らない無関係な誰かが、ドアの鍵を壊して侵入し、自殺未遂事件を起こしたらしい。

つまり、自殺者が出ないようにするための留守番であったわけだ。

警備会社に依頼していたのだが、理由も言わずに退職する者が続出。

ついに、警備会社の方から断られ始めた。

お祓いをなんどやっても無駄で、怪事は止まらない。

仕方なく、背に腹なバイトを雇っては、逃げられると言うことを繰り返していたと言う。

「で、与作も辞めたの?」

与作は、うへへと笑った。

「いんや、続けたかったけど、ダメんなった」

与作に、バイト先から電話がかかってきた。

事務所が閉鎖になるから、バイト料を取りに来るようにと。

聞くだに、当たり前だと思ったが、そんな特Aクラスの心霊スポットに、何と3日間もバイトに入った与作。

「与作、何も見なかったの?」

与作は、愉快そうに笑って言った。

「おいら、日本で腹減るの好きじゃねぇの。

事務所に鍵かけて、近くの公園で寝てた、うへへ」

与作は、一応、事務所に入り、職員が全部帰った後、事務所に鍵をかけて、近くの公園で会社の経費落としの飯を食い、あげく、酒まで飲んで、朝までくつろいでいたと言う。

そりゃ、何も見ないだろう。

なんて奴だ。

消えた少年のお話はこちらです!

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