電話鑑定・死者の声

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サリーさんは占い師です。問題がこじれる前に連絡してね!!

【怖い話】電話鑑定 死者の声

電話鑑定・死者の声

私がすぐに行けない場所。

県外や市外にお住いのお客様方には、電話鑑定、メール鑑定、承っております。

フリーの占い師である私は、機動力を売りにしている事もありで、お客さんの都合のいい場所で会うようにしている。

しかし、遠方にお住いの場合、電話で鑑定を行うことにしている。

電話というのは、不思議な機械だ。

顔を見ない会話。

顔が見えない分、相手の声色に対して、すごく敏感になる。

暗い声、怒りを秘めている声、悲しみを抑え込んでいる声、そして、死にそうな声。

強く記憶に残された例から上げていこう。

T子さんは、快活この上なく、よく働いて、よく遊んでと、見ている限りでは、人生楽しんでるねぇ、と言いたくもなる女性だった。

東京の大学を卒業して、福岡に帰って来たのだが、その辺りから、少しずつ、様子が変になってきていた。

「先生、お久しぶりです」

携帯から聞こえてくる声が、重く、暗い。

通常を保とうとして無理をしているのが、丸わかりだ。

「おぅ、久しぶりだね、どうした、元気かい」

元気かい、と聞くのも白々しいくらい、T子さんの声は、昔のままではなかった。

「先生、私ね、先生に占って欲しいけど、なかなか時間がなくってね、先生んとこ、行けなくてね」

「ああ、電話でもできるよ、何か見て欲しいことあるの?」

T子さんは、携帯の向こうで、しばし黙り込んだ。

これだ、電話鑑定の一番、嫌なことは、これ。

黙り込まれてしまう事。

「どうしたの、何があった?」

私は、沈黙が続かないように、問い掛けを突っ込んだ。

すると。

“きゃぁ~、あははは!”

子供が笑っている声がした。

T子さん、今、幾つだったっけか。

子供、出来たのかな。

“きゃ~!! あはは、あははは!!”

どう聞いても、はしゃぐ子供のそれだ。

ドタドタと元気に走り回る音もする。

親類の子か誰かだろうか。

「それがね、先生」

そのはしゃぎ声とまったく対照的なTさんの声。

「うん、どうした」

“きゃはははっ!! ばぁか ばぁかっ!!”

ふざけているのであろうが、感心できない言葉だ。

“ばぁか、ばぁかっ!! あはははは!!”

おいおい、躾の悪いおガキ様だぞ、と私は、ややうんざりした。

「なかなか元気だね、私の声、聞こえる?」

私は、つい、呆れたような物言いになってしまった。

すると。

「うるさいっっ!! うるさい!! うるさいっっ!!」

おそらく、T子さんの声だろう、いや、そのはずだが、到底、今まで会話していたTさんとはまったく思えない、狂気的な怒鳴り声だった。

「うるさいんだよっ!!」

私は、携帯を耳に当てたまま、唖然していた。

“あははははっ! ばぁか、ばぁかっ!! あははは!!”

携帯の向こうで、T子さんの背後で何が起こっているんだ。

聞いた限りでは、躾の悪い子供と、悪い叱り方の見本のようなT子さんの怒鳴り声が飛び交っている。

“ばぁか~! ばぁか~!! あははは”

「うるさい、うるさい!! 死ねっ!!」

T子さんが、とんでもない一言を叫んだ時だった。

“死んだ、お前が殺した”

思わず耳から携帯を遠ざけたほど、恨めしく、暗く、陰鬱な囁きが聞こえた。

全身がびりっと痺れて鳥肌が総立ちになった。

T子の声も、子供の声もしない。

まるで携帯の向こうに底知れない闇が広がっているように感じる。

「T子さん」

そのまま、切れた。

心配にはなったが、どうにも、T子さんの情報を聞こうと思えなかった。

そして、4ヶ月後、T子さんの友人から、T子さんが実家から離れた精神科に入院したと聞いた。

幾度となく、自殺未遂を繰り返した挙句だそうだ。

詳細は知らない。

ただ、大学の時、素行の悪い男と恋愛関係になったことがあるらしい。

その男との恋話をうれしそうにしていたが、顔色は次第に悪くなっていて、一時期かなり憔悴していたという。

卒業後、しばらくの間、その男と同棲のような状態にあったらしいが、ひどいふられ方をしたらしく、痛む傷心を抱えて福岡市に帰って来たわけだ。

私には、本当の悩みを一言も言わないままだったなんて。

T子さんの友人たちが言うことには、サリー先生に言わないで、絶対に反対されるから、と口止めされていたと言う。

ショックというより、呆れた。

明るい声で罵る子供の声が、T子さんとどういう関連があるのかはわからない。

”死んだ お前が殺した”

という、思い出しても寒気が上ってくるあの声は、間違いなく、T子さんを恨み、責めていた。

お願いとお約束

怪談朗読をされておられるYoutuberの方々。
サリーさんの怖い話を朗読していただけたら幸いです。
その時は、一言ください。そしてHPのリンクを貼ってください。
約束だよ!!

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