影法師

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サリーさんが体験した怖いお話だよ―!

影法師

影法師

影踏み鬼、という遊びがある。

あれは、ガラスのような空の夏日だった。

夏休み中の校庭で、誰と一緒にいたのかは、記憶が定かではないが、私を入れて4人。

話すことも尽きて、ぼんやりとしていると、誰かが、言った。

「影踏みやろうや」

真夏の太陽は、校庭を白っぽくなるまで照りつけていた。

見下ろせば、黒い影法師が、私の足から伸びている。

この暑いのに、走り回るなんて。

子供のくせに、走り回るのが億劫だった。

「やろう! やろう!」

私以外は、賛成。

ジャンケンをするために、拳を振っている。

仕方なく、加わった。

誰かが、鬼になった。

「行くよ~!」

やる気はなかったが、負けたくはない。

鬼は、影を追い掛ける。

弾けるような歓声が起こる。

私は、鬼を見据えながら、止まったり、走ったりしていた。

ん・・・?

誰かが立っている。

だれ ? と思ったのだが、それは、誰でもなかった。

影・・・?

カラカラに乾いた地面から、真っ黒い影が、揺らめきながら立ち上がった。

ほっそりとした影だ。

女の影のように見えた。

みんなは、走り回り、黄色い歓声をあげている。

私だけが、揺らめく影を見ていた。

黒い影は、息を弾ませる鬼を追い掛け始めた。

子供の鬼を追い掛ける黒い影。

「あ・・・!」

黒い影の手先が鬼の子の肩に触れた時、びりっと何かに痺れたように、白目を剥いて倒れた。

みんな、一瞬、唖然としたが、驚いて駆け寄った。

黒い影は、ゆらゆら、ゆらゆらと揺れている。

「笑ってる・・・」

なぜか、そう思った。

鬼の子は、痙攣して、気を失った。

職員室から、私たちを見ていたらしい先生が、走って来た。

鬼の子は、救急車で運ばれた。

いつの間にか、黒い影はいなくなっていた。

後日談

学校で、女の先生から、廊下で呼び止められた。

「ねぇ、あの時。ほら、あなたたちが鬼ごっこしてた時だけど」

「はい」

「あの時、4人だったっけ、5人だったったけ ?」

私は、先生の表情から、不安というか、何とも言いようのない、不自然な雰囲気を感じた。

「4人でした」

「そう、そうよね」

そのまま、何も言わずに、向こうへ行ってしまった。

お願いとお約束

怪談朗読をされておられるYoutuberの方々。
サリーさんの怖い話を朗読していただけたら幸いです。
その時は、一言ください。そしてHPのリンクを貼ってください。
約束だよ!!

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