疾風鬼

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今日はサリーさんが子供の頃に体験したお話だよー

【怖い話】疾風鬼

疾風鬼

私は、学校が嫌いであった。

引っ越しが多かったせいか、友人も、なかなか出来なかった。

だが、べつに寂しいとは思わず、 飄々とした、変わった子供であった。

毎日、学校の行き帰りは1人。

父親の仕事上、田舎が多かったので、寄り道をしたくなるような店もない。

田んぼの中の道を歩いて帰っていた。

あの日は、たしか、土曜日で、昼頃の帰り道であった。

よく晴れた空を見上げたりしながら、歩いていたと思う。

ぉぉぉぉぉ・・・!

遠くの方から、耳を濡らすような感じで。

ぉぉぉぉぉぉぉ・・・!

低い、唸り声のような音が聞こえてきた。

ぉぉぉぉぉ・・・!

私は、立ち止まり、振り返った。

長閑過ぎる田舎の風景が広がっている。

農作業をしている人も見当たらない。

私は、耳を澄ませた。

風の音しかしない。

何だったんだろう?と思いながら、また、歩き始めた。

すると、また。

ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!

私は、びくっとして、理由は定かではないが、走り出した。

ぉぉぉぉぉぉぉ!

ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!

ランドセルが、がしゃがしゃと激しく鳴った。

音が追い掛けて来ているように感じた。

そして。

「わっっ!」

わたしは、何か、とても冷たく、固い何かにぶつかり、後ろに転倒した。

空がぐんっ!と真上に広がり、仰向けになったことがわかった。

微かに呻いて、起き上ったが、目の前には、何もない。

誰かに、または、何かにぶつかったとして、隠れる場所とてない、田舎道の真ん中である。

震える息で、立ち上がったが、走る余力がなくなっていた。

音は、聞こえなくなった。

「ふぅ」

一息を吐いて、歩き始めた時だ。

いきなり、目前に、真っ黒い2本の足が、宙を踏ん張るように立った。

「?!」

見上げると、つややかで、冷たい、黒鉄のような小鬼がいた。

琥珀色の目で、私を見降ろしている。

声が出ない。

身体も動かない。

茫然としていると、息が凍るほど、冷たい風が、ぶつかるように吹きつけてきて、小鬼は消えた。

ふっと全身に力が戻り、辺りを見回すと、農作業をしてるい人々が見えた。

まるで、さっきから、ずっとそうしていたかのように、農作業に精を出している。

私は、走るでもなく、いつもの調子で、歩き始めたと思う。

ごく稀に、あの鉄の小鬼を夢に見ることがある。

お伽話に語られるような、いかにも、小鬼らしい姿だった。

お願いとお約束

怪談朗読をされておられるYoutuberの方々。
サリーさんの怖い話を朗読していただけたら幸いです。
その時は、一言ください。そしてHPのリンクを貼ってください。
約束だよ!!

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