与作の南部行

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今日は与作が南米に行った時のお話だよー!!

【怖い話】与作の南部行

与作の南部行

覚えていただけただろうか。

露店商の与作。

民俗的過ぎて、わけのわからないグッズを原宿の表参道で売っていた?

いや、滅多に売れてはいなかったが、小金が貯まる度に、東南アジアに出掛けて行ってしまう。

そんな与作が、海外で体験した奇妙な話をしよう。

与作は、タイ、フィリピン、ベトナム、インドなどアジア諸国専門であったのだが……。

たまに、そこそこの金が入ると、アメリカや、ヨーロツパへも行っていた。

まあ、そこそこの金というのは、与作の善人この上ないご両親が、家に寄り付かない一人息子が、
貧しさの余り、犯罪でも起こしたら、とご心配遊ばして、送金してくるらしい金のことを言う。

なんという、お優しいご両親であろうか。

与作、なんて奴だ。

この話は、与作が珍しく。

アメリカ方面へと旅行した時の話。

与作のことだ。

当たり前の観光地へは行かない。

アメリカは、ルイジアナ州、ニュー・オリンズの田舎町で、クレオール料理を堪能すると言う。

本人曰く、陽気で、エネルギッシュで、熱い国だが、その熱さは、風邪の時の熱なのだそうだ。

2週間、熱に浮かされた国に居座って、真っ黒に焼けて帰国した。

「料理、美味しかった?」

「おお、美味かった!!」

与作は、けっこう、義理堅いところもあって、お土産は、必ずくれた。

しかし、センスのほどは、最悪だ。

「これ、なんや?」

「ニュー・オリンズって言ったら、これだろ。呪い人形のキット」

「ほう」

さすがは、ヴードゥー教の聖地だ。

呪いの人形の制作キットが売っているらしい。

「で、これ、私にどうしろと?」

「本場のキットだぜ、ぜったい、効くし!」

なんて奴だ。

与作は、土産話を聞かせるのが好きで、帰国したら、だらだらといつまでも話をする。

たしかに、驚くべき話や、面白い話がけっこうあるので、聞き応えはなかなかある。

「あ、そういえばさ、俺、すっごいの見たんだよ」

「ほう」

「ゲストハウスの近くでさ、小汚い市場があんだけどさ、そこに食いもん買いに行くべと思ってさ」

「ふ~ん」

「でさ、ボロい建物ばっかでさ、 建物と建物の間に、人が一人、ようやっと通れるくらいの隙間があってな」

「うんうん」

「そこにさ、妙なもんがあってよ」

「妙なもの?」

与作は、現地の売人から買った成分のしれないマリワナ煙草を吸いながら、フラフラ歩いていると、建物の隙間が妙に気になったと言う。

「なんで、気になるかな」

「いや、わかんねぇよ、なんでか」

「はぁ、それで?」

何気に薄暗い路地を見ると、中広になっていて、その向こうは行き止まりであったのだが、
その壁に外れたドアが立て掛けてあった。

そのドアに、真っ赤な塗料で人型が塗りたくるように描かれていたという。

「なんじゃ、こりゃ」

その上、人型の胸のあたりの真ん中に、めちゃくちゃに黒々とした釘が打ち込まれていたらしい。

与作は、首を傾げながら、道ゆく現地人の男を呼び止めて聞いた。

「あれ、なんだ?」

男は、それを見るなり、悲鳴をあげて震え上がった。

そして、胸から下げていたお守りらしき物を握り締めて、飛ぶようにその場から逃げたと言う。

「なんだよ」

与作は、もう一人、おばさんを呼び止めた。この時点で、おまえもこだわるのよせよ、と思うのだが。

そのおばさんは、蒼白になり、与作の腕をすごい力で掴んで、その場から引き摺るように連れ去った。

与作は、驚いて何も言えないでいたが、おばさんは、与作に小さな袋を渡した。

「あんた、あれ見たこと、誰にも言ったらいけない ! あれは、マクンバの呪いだから ! 誰かに見られたら、呪いが失敗してしまうんだよ、マンマンに復讐されるよ ! 」

与作は、胸ポケットから、もらったと言う袋を取り出した。

「ほら、これ。いい匂いすんだよ、これ」

「いやいや、で、なんで私に言った、誰にも言うなって言われたんでしょ」

「俺、別にヴードゥー教徒じゃねぇしさ、それに、これ、なんか強力なお守りらしいぜ」

与作は、へらへらと笑って、お守りをポケットに戻した。

なんて奴だ。

マンマンとは、ヴードゥー教の巫女のことらしい……。

お願いとお約束

怪談朗読をされておられるYoutuberの方々。
サリーさんの怖い話を朗読していただけたら幸いです。
その時は、一言ください。そしてHPのリンクを貼ってください。
約束だよ!!

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