某団地の話 其の四 声

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実話怪談

今日はサリーさんが昔住んでいた、ヤバい現象連続団地のお話、第四弾だよー!!

【怖い話】某団地の話 其の四 声

某団地の話 其の四 声

「某団地の話・その④・声」

「なんだ?」

ドア・ポストから、違和感満載な白い封筒が、頭を出している。

郵便物なら、一階のポストに投函される。

誰が、なぜ?

何かの間違いか?

妙にきれいな白い封筒を取り、部屋の中で封を開けた。

なんと。

苦情が書き殴られていた。

太い鉛筆で書かれた苦情。

「は?」

奇妙に苦情だった。

“昼間から、夕方、
お宅の部屋から、不謹慎な声が響いてきます。
小さな子供もおりますので、
控えるようにしてください。
つづくようでしたら、
管理人さんに通達させていただきます。”

不謹慎な声とな?

昼間から、夕方?

ほう。

私は、困惑した。

いったい、いつから。

いつ、聞こえてきていたのだろう。

それとも、単なる嫌がらせであろうか。

私は、一階上と、一階下の住人を思い浮かべた。

一応、コンクリート製の建物であるからして、

そんな、二部屋、三部屋の向こうまで、この部屋の音や声が聞こえようはずはない。

そんな、凄まじい声であったとすれば、警察でも呼ばれかねない。

その上、

その声は、投書の主によると、

“不謹慎な”ものであるらしい。

この団地に住み始めて三ヶ月。

隣近所の生活音を聞いたことがない。

ということは……。

私の部屋の生活音や声も、相当な大音響でないかぎり、周りには聞こえないということだ。

まあ、居ても立ってもいられなくなったわけで。

翌日の朝。

私は、上の住人と、階下の住人を訪ねた。

上の住人は、きょとんとして、私の言っていることが、まったく見当もつかない、というふうだ。

“これは、違うな”

で、階下となると。

“こいつかな”

モロにわかる不機嫌さで、睨みつけられた。

くるくる・パーマのオバハンだ。

「あの、これ、お宅ですよね」

白い封筒を差し出した。

オバハンは、ちらりと白い封筒を見て、ふん、と鼻を鳴らした。

「迷惑なんですよね」

「ほう」

「子供がいるんですよ。
あんな声、聞かされたら、
教育に悪いってわからないんですか?」

「で、いつからですか?」

私は、一番気になっていることを聞いた。

オバハンは、こっちは被害者だ!という、

憤懣やるかたなさも顕わにしている。

「もう、何ヶ月も我慢してるんですけど!」

「ああ、何か月と言いますと?」

オバハンは、怒鳴るように言った。

「半年も前から、我慢してるんてすよ!」

私は、ふむ、と考え込んだ。

「間違いありませんか?
半年前からですか?」

オバハンは、鬼のような形相になり、怒りまくった。

「そうですよ! 疑うんですか!」

私は、とにかく、言うべきことを言った。

「あのですね。

私、ここに越してきたのって、三か月前なんですよ」

「はあ?!」

オバハンは、奇声をあげた。

「それでですね。

私、昼間から夜まで、仕事行っててですね。

部屋には、誰もいないんですけど」

オバハンの顔色は、みるみる、土気色に変わった。

口が引き攣り気味になり、

震えているのがわかった。

少なからず、オバハンから怒りは消えて、何かの恐怖に憑り依かれたように見えた。

ばたん!とドアを閉められた。

投書は、二度と来なかった。

一ヶ月後、

階下の住人は、引っ越して出て行った。

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