UFO少年

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今日はお化けではなくUFOや宇宙人のお話だよー!

【怖い話】 UFO少年

UFO少年

満君は、UFO少年だった。

高校の頃の同級生で、マニアックなUFO大好き、宇宙人が大好きの、かなり変わった少年だった。

美術部員だったが、絵を描くよりも、UFOとか、宇宙人の本ばかり読んでいた。

先生方の間でも、満君のUFO好きは知れ渡っていた。

なまじ成績が良い生徒であったので、将来を心配されていた。

満君に言わせると、名のある世界遺産の殆どが、宇宙人の製作であると言う。

あのMr.UFO矢追 純一氏や、とりあえず宇宙人!の作家、エーリッヒ・フォン・デニケン氏に傾倒し、講演会を聞きに、東京まで行ったり。

私は、そうそう、なんでも、宇宙人の製作にしたくなかったので、満君とは、関わり合いを持ちたくなかった。

あれは、土曜日の夜だったか。

突然、UFO少年から電話がかかってきた。

「もしもし」

「え?  満君 ?」

あまり、親しくもなかったので、どうして、私に電話があったのかが、まったくわからない。
だれが、うちの電話番号を教えたのだろうと、ちょっとムッとしていた。

「もしかして、UFO見たことあるん?」

「はぁ?!」

実私は、すらっとぼけた。

名状しがたい、なんだかわからない、UFOらしきものは、見たことがあったのだが、絡まれるのはうんざりだった。

「ど、どうして?」

「霊感あるっちゃろ? そういう人は、見やすいんよ」

「あー、うーん、でも、知らんよ、そういうの」

霊感とUFOの関わりは、今もってわからない。

だが、なんとなく、思い詰めているような感じがしたが。

「いや、知らん。わからんよ、UFOとか」

結構、冷たく言い放った。

「俺の部屋さぁ、宇宙人が来るっちゃん」

・・・。

私は、二の句が継げないでいた。

いきなり電話をかけてきたかと思ったら、自室に宇宙人がくるだと?

「嘘やないよ、ほんとに来るっちぇ」

「はぁ、うん」

「昨夜も来た」

「はぁ・・・そうなん・・・」

私は、まったく気のない、いい加減な返答ぶりをしましてしまった。

そのせいか、満君は、それだけ言うと、電話を切った。

電話の後、胸がモヤモヤして仕方がなかった。

嘘を言っているようには、思えないが、到底、信じられた話ではない。

UFO愛が強すぎて、幻でも見たのではないか。

満君は、それからも、マニアックなUFO少年のまま。

卒業時のレポート製作も、もちろん、テーマは、UFO。

青春を全てUFOと宇宙人に捧げ尽くそうとしている様子が、とてもよくわかるレポートだった。

テーマがテーマであり、先生方は、腫れ物に触るような厳重注意をしていたらしい。

まあ、元々が優秀な頭である。

東海大学に首席で合格していたが、本人はアメリカに行きたいと切望していた。

UFOが墜落したとか言われている場所へ、ぜひ、行きたいからだそうだ。

私は、卒業式の前日、夕暮れの空をすっ飛んで行った、わけのわからない何かの話をした。

山の向こうは、築城航空自衛隊の基地で、ギラギラと輝く、丸い何かが飛び去ったすぐ後に、築城基地の方角から、ファントム戦闘機が二機、後を追うように飛んで行ったのを見たことがあったから、その話をした。

満君は、在学中には、絶対に見せなかった嬉しそうな顔をした。

「すごい! やっぱ、見たっちゃんね!  すごいよ!  俺、見たことないっちゃん!」

なんと言うか、これほど、UFOに恋い焦がれているのに、当の本人には姿を全く見せないUFO。

ちょっと、冷たいんじゃないか、と。

この話。

実は、後日談がある。

卒業後、満君とは、約3年の間、全くお互いの消息を知らなかった。

私は、東京に行ったので、ことさらに、話も遠かったのだ。

久しぶりに帰郷した時、知人から、妙な話が回ってきた。

「○○ 満君が、アメリカから、帰国していない」

私は、別に驚かなかった。

UFOのことが大好きで、あまつさえ、墜落した場所まである国だ。

きっと、気に入ったのかもと。

「行方不明だって」

「え?!」

大学を休学して、渡米。

しばらくは、連絡が来ていたそうだが、ふっつりと途絶えてしまったらしい。

もちろん、私にも連絡なんて来ていないし、どこに行ったのかなんて、皆目わからない。

新聞の片隅に、行方不明になった満君の記事が、ひっそりと出た。

ご両親とお兄さんが、渡米して、地元の警察にも行ったらしい。どこかの基地に行くと言って、
朝早く出掛けて、それっきり、足取りは掴めないとか。

私は、満君のあの嬉しそうな顔を思い出した。

どこに行ってしまったのか?

犯罪に巻き込まれたのか、事故にでもあったのかと考えるのが普通かもしれない。

でも、私は、ちょっとだけ、ぞわ・・・っとする。

「俺の部屋さぁ、宇宙人が来るっちゃん」

単なる行方不明に思えなくなってくる。

まあ、こう言うことは、深入りしない方がいいのかもしれない。

お願いとお約束

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約束だよ!!

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