喪服の女

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今日はサリーさんが10歳の時のお話だよー

【怖い話】喪服の女字幕有り

喪服の女

ぎらぎら太陽。

ガラスのように透き通った青空。

真夏もいいとこの昼近く。

蝉も遠慮がちになる程の暑さだった。

当時、小学3年生。

母方の先祖の墓参りに行ったのだが、犇めき合う墓石の間を縫うように、母親の後をついて歩いていた。

当たり前だが、どこを向いても墓石だらけ。

子供としては、全くつまらない。

親と親類が墓掃除をしている間、灰色の様々な形の墓石を眺めていた。

あれ ?

真っ黒い着物を着たすらりとした女性が立っている。

髪をシンプルに結い上げた白い頸帯も着物も影よりも黒かった。

あの極暑の中、実に涼しげな風情で一人。

まるで、日本画の中から抜け出したような女が、墓場の只中に。

墓に参る風もなく、連れがいるわけでもなく、ただ立っている。

母親に、ほら、と伝えようとした時、喪服の女は、ゆっくりと振り返ろうとしていた。

なぜかわからないが、ものすごく、恐ろしくなった私は、母親を呼んで、女から目を逸らした。

「なんね、どうしたん」

私は、真っ黒い女が、こっちを向いているものと思って、恐る恐る、目線を戻すと。

「なんかね、なんね」

誰もいない。

私が目を逸らしたのは、わずかの間であり、わざと墓石の間に隠れでもしない限り、見えなくなるはずがない。

私は、思わず、きょろきょろと真っ黒い女を探したが、何処にもいない。

私は、母親になんと言ったらいいやら、わからないでいた。

すると、母親は、真っ黒い女が立っていた方を鬼のような形相になって睨んだ。

「二度と来んなっ!! 近寄ったらタダじゃおかんぞ!」

私は、ぽかんとしていたが、急激に気分が悪くなって倒れた。

殆ど記憶は無いが、頭の中でずっと、祝詞をあげているような大合唱が響いていた。

眼が覚めると、母親の実家の居間に寝かされていた。

くらくらして、身体中が重い。

母親が、厳しい顔つきで言った。

「夢ん中に、黒い女が出てきたら教えなさい」

何が何だかわからないまま、頷いた。

おかげさまで、夢の中に、真っ黒い女が出てくることはなかったが、正体は、分からずじまいである。

お願いとお約束

怪談朗読をされておられるYoutuberの方々。
サリーさんの怖い話を朗読していただけたら幸いです。
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約束だよ!!

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